高田 和典三原営業所 所長代理
三原営業所は1970年、広島県三原市にある、竹本で一番古い営業所です。三菱重工業株式会社の三原製作所様のニーズに応えるため、開設されました。三原製作所様は、蒸気機関車および鉄道車両用空気ブレーキの専門工場として発足し、様々な交通システムや紙工機械を国内外に納入されています。
私たちの取引は、そのなかの車両関係が主流。大きく分けると「新交通システム」をつくっている部署と「ブレーキシステム」を作っている部署の2つ。「新交通システム」とは車両が専用の軌道に設置された案内レールに従い、自動運転で走る交通システムのことで、東京のお台場を走る「ゆりかもめ」や、平和都市、広島市を走る「アストラムライン」、東京都近郊を走る「日暮里・舎人ライナー」となどが挙げられます。一方の「車両ブレーキ装置」は、製造メーカーとしては三菱重工業様ともう1社しかないニッチな世界です。当社から納めた製品を三菱重工業様が車両ブレーキ装置に搭載し、車両に使用されるという流れになります。
また最近は株式会社日立製作所の笠戸事業所様との取引もスタート。こちらは山口県下松市にある日立製作所様の製造拠点の一つで、主な事業は鉄道車両の製造。日立製作所様と長年の信頼関係を築く当社母体のイノウエの社員さんと連携しながら、営業活動を進めています。
いずれも裏方の仕事なので、竹本という社名は表には出てこないものの、社会インフラ基盤の安定に寄与していると誇りをもって、仕事と向き合っています。
鉄道車両に関する部品の開発・製造には多岐にわたる技術とプロセスが必要とされるため、こちらの提案が採用されるまでにとても時間がかかります。三菱重工業様や日立製作所様の設計エンジニアと連携しながら製品化するには車両メーカー、さらにその先のJRや各私鉄など鉄道運行会社が求める安全性の確保のための厳格な基準と検査が求められます。取引先と一緒に条件をクリアするために少なくとも2年以上、長期間のタイムスケールで取り組んでいきます。結果がすぐ出ないものの、諦めずに作り上げていく。もちろんその間に営業活動を行う必要がありますので、既存のお客様にベターな商材を提案して、取引品数を増やすことで売上利益を上げていきます。同時に新規顧客の開拓も行い、既存の売上+αの花を咲かせればいいかなと思っています。まずは既存営業に注力し、信頼関係を構築することが重要。そのための定期的な消耗品の交換など、メンテナンス提案も行います。
お客様から相談を受けて、設計担当者様に提案した部品が採用され、お客様の要望が徐々にカタチになっていく過程がとても楽しいです。お客様製品の売上・利益向上に繋がったと感謝されると、やりがいが増します。私の提案を信用して、採用してもらった時点で嬉しく、さらに業績が上がったと感謝されると嬉しさも倍増します。お客様のお困りごとを解決し、お客様の事業に貢献できること、そして営業として直接、喜びの声を聞けることがこの仕事の醍醐味だと思います。
日本の鉄道業界はインバウンド需要もあって業績が好調です。今後は新幹線やリニアなど、日本の安心安全で機能が高い鉄道車両は輸出する機会が増えていくと思います。つまり私たちの仕事もグローバルになっていくということです。竹本独自のお客様の期待に応える製品とソリューションサービスで、優位性のある日本の鉄道事業に、お客様と共に携わることが期待できます。
まず、何でも興味を持つこと。どんなことにも深く探求する姿勢を持ってほしいです。一番大事なのは、仕事は楽しく、同時にプライベートも大切にするということ。例えば、出張に行って定められた仕事をこなせば、後は自由です。美味しいもの食べに行ってもいいし、観光してもいい。気持ちに余裕をもって、オンオフを切り替え、自分で楽しみを見つけてほしいと思います。そしてその楽しみを大切に確保できる職場環境であることをお約束します。
私自身、いつしか宇宙に携わる仕事をしたいと考えており、その可能性が竹本にはあります。当社の主要お取引先である三菱重工業様は日本の新しいロケット、H3ロケットの打上げ成功に携わっておられるからです。また水素やアンモニアなど燃焼時にCO2を排出しないカーボンニュートラルの発電分野への導入にも取り組んでおられますので、私たちが暮らす環境や未来を良くする仕事に関わることができる誇りもあります。時代の最先端で、今まで誰もやってこなかったような仕事をもできる竹本に、夢と希望を持って入社してもらいたいと思います。